接近されたら、厄介なことになりそうに思える。


ゲンゴロウ型のレアコアの欠片…、


レアゲンを、


潜水艇の近くに到達させないよう、


攻撃を放っていくぞ！


タッ！


私は潜水艇の後部に向かって、跳躍した。


トッ。


着地し、右ひざを床につき、


右の手の平を、数百m先にいるレアゲンに向け、突き出した。


右手の先に、周囲の粒子を集め、


波動として飛ばし、レアゲンに当てるぞ。


うおお。


私は意志力を高めた。


ブ…。


私から出る意志の波を受け、シルが輝く。


彼女は意志力エネルギー変換システムを搭載しており、


そのシステムで、私の意志の力をエネルギーに変えてくれているのだ。


ブゥゥゥ…。


シルが、生じたエネルギーを使って、私の右手の先に、粒子を集める。


数秒後、


右手の先に、宙に浮く、大きさ1mほどの半透明な塊が形成された。


よし、集まった。


これをレアゲンに放つ…ぞ。


私は、凄い勢いでこちらに近付いてくるレアゲンをにらみ、


放とうとした。


しかし、


放つ寸前、


あることに気付き、私は動きを止めた。


しまった…ぞ。


ここは潜水艇の内側だった。


私の前には、壁があるのだ。


このまま放ったら、壁に当たってしまう。


ふぅ…。


危なかった。


気付かなかったら、波動を壁にぶつけてしまい、潜水艇にダメージを与えていた。


壁に穴を開けることになったかもしれない。


そうしたら、私は激流に飲み込まれていた。


壁の存在に気付いて、良かったぞ。