キーを手に入れるため、アマゾンの遺跡へ向かう途中。


「コウ。


興味深い物を見つけた」


少女型情報提供データベースのシルが話しかけてきた。


何に興味を持ったのだろうか？


「メェークロック」


「メェークロック？」


「そう。


今、投影する」


彼女はそう言うと、手を前にかざした。


幻想的な光があふれ、アマゾンを舞った。


そして集束し、ホログラフィが現れた。

リズム時計 目覚し時計 メェークロック 歌うヒツジ ランダム音声機能 8RDA49RH05

「これ。


ヒツジの目覚し時計。


アラーム時刻になると、ヒツジ、作動。


ジンギスカン、メリーさんのヒツジなどの曲、歌う。


カレンダー表示、残照機能ライト、スヌーズ機能、あり」


「ヒツジが動いて歌うというのか。


面白い感じだ」


「ランダム音声機能、あり。


ヒツジが不定期に話す。


音声10種類以上」


「それは良いぞ！」


1人で部屋にいると、センチメンタルな気持ちがあふれる時がある。


そんな時、彼らが話してくれるのだ。


切なさを飛ばしてくれそうだ。


ありがたい目覚し時計と言えるだろう。