物静かなシルが、大声を―


嫌な予感がした私は、すぐ、その場で伏せた。


その直後、


ドォォォン！


轟音とともに、粒子のイカダが激しく震動した。


うわぁぁぁ！


私は、その衝撃で、床から弾かれる。


ドォン！


壁にぶつかり、体が止まる。


これは…、一体？


ぐっ！


…確認したいが、強い衝撃は、今も続いている。


伏せているのが、やっとで、顔を上げることもままならない。


…何が、起こっているのだ？


…。


…振動が、


おさまってきた。


私は、すぐさま顔を上げ、周囲を見た。


その瞬間、


私は、愕然とした。


ドーム…が。


イカダの上の休憩ドームが、


なくなっている…。


顔を上げた私の目に映ったのは、大破したドームだった。


壁が、天井が、欠けて、床に転がっていた。


ビュゥゥゥー。


ドームの保護がなくなった周囲をアマゾンの蒸し暑い風が流れる。


壁越しではない、そのままのアマゾン川の激流が見えた。


これは…、


レアコアの欠片の攻撃…か。


しかし、距離があるのだ。


レアアメンは、まだこちらに到達していない。


まだ…遠くで水しぶきを上げている。


一体、何を―


「コウ！


攻撃、来る！」


シルが、再び叫んだ。


先程よりも、大きな注意を促す声―


とてつもない危険が、来る…？


私は、レアアメンのいる方角をじっとにらんだ。


きらめきが…見えた。


っ！


た、盾よ！


ドォン！


私の体が、後方へ…弾き飛ばされた。