なぜ、逆立ちをしたのか、分からないが、とにかく注意するぞ。


ビシャァァァ、ビシャァァァ！


動いた！


2本の脚で、川の上を滑ってくる。


…凄い勢いで、一直線に、こちらに向かってくるぞ！


止まる気配が、無い。


接近戦を、仕掛けてくるのか！


か、刀よ！


ブゥン！


私は慌てて右手に粒子の刀を形成する。


ビシャ！


レアアメンはイカダの手前まで近付くと、水面を蹴り、跳び上がった。


ドォン！


イカダの上に着地する。


ここまで、接近するとは！


行動パターンが大きく変わっている！


今までは、距離を置いて、攻撃を仕掛けてきた。


「グゥゥゥ！」


戸惑う私に容赦なく、レアアメンが左の後ろ脚を振り下ろしてくる。


は、早い！


ガァン！


私は、刀を上に構え、ギリギリで受け止める。


意表を突かれた…ぞ！


まだ攻撃される間合いではない、と思っていた…。


リーチが…長い！


でも…受け止められた。


なんとか、この脚を弾き、攻撃を…。


ボシュ！


レアアメンが、水を―


ビィ、シャァァァ！


「ぐ、はぁぁぁ！」