情報提供データベース…、


シルの姿だった。


光の軌跡を思い出してみると、光が消えたのは、シルが今立っている場所に間違いないように思える。


シルが…あの光を受けた、というのか？


そんな。


凄い速さで飛んできたのだ。


その直撃を食らった…？


私は、震えた。


ヤバいぞ！


あの光に質量があれば、大ダメージは免れない！


大丈夫なのだろうか？


私は、シルをじっと見つめた。


体を少し浮かし、


目をつぶっている。


…？


…特別、変わり…ない？


いつも通り、地球上の情報を収集しているように見える…ぞ。


あの光を受けていないのか？


それとも、私は…幻を見ていたのだろうか？


そう思った時だ。


シルが目を開けた。


そして、私を見て、言った。


「どうした、コウ？」


怪訝な目で見つめる私をおかしく思ったのだ。


私は、慌ててシルに言った。


「すまない、シル。


情報を得ている時に…。


実は、不思議な光があったのだ。


それは、こちらに向かってきた。


そして、ドームを突き抜けた。


私の目の錯覚でなければ、その光は、


シルに当たったように思える…。


シル。


大丈夫だろうか？」


私は、シルに言った。


その私の言葉に、シルが答えた。


「その光、


問題、なし。


それは、私の放った、光。


私が放った、情報収集端末」


「…情報収集端末？」


「そう。


私は、情報収集する際、空気中の粒子より、情報収集端末を生成する。


そして、それを飛ばす。


端末には、私の力が充填されている。


少し、発光、する」


「おお…。


そういうことだったか」


今、外は、人工的な明かりがなく真っ暗だ。


そのため、普段は目立たないシルの情報収集端末の光が、私の目に映えて見えたのだ。


何も問題なくて良かったぞ。