ふぅ…。


レアダニが完全に消えたことを確認し、私は安堵のため息を漏らした。


レアダニ、恐ろしく強かった。


シルとクーが声をかけてくれなかったら、力を奮い立たせることが出来ず負けていたかもしれない。


しかし…、


レアコアの欠片は、出てくるたびに強くなっているように思える。


レアコアの封印が、徐々に解けてきているからだろう。


封印が解けるにつれ、力が高まり、強い欠片を生み出すことが出来るのだ。


それを考えると、早くキーを集め、レアコアのいる遺跡に向かい、なんとかする必要がある。


行くぞ。


そう思い、私は立ち上がろうとした。


しかし、体がしびれ、動かすことが出来なかった。


「コウ。


体の状態、不良。


治療効果のある粒子を集め、コウに付着させる」


そんな私に、シルが助け船を出してくれた。


風が起こると、私に細かな物質が貼りついた。


体の痛み、しびれが和らいでいく。


「良い感じだぞ。


すぐ動けるようになりそうだ」


そう喜ぶ私の前に、風とともに、コップに入った飲み物が現れた。


「くぅん」


「クーが、回復効果の高いドリンクを生成した。


飲むこと、必要」


「おお…。


今の私には、嬉しいものだぞ。


ありがたく頂戴する」


私は、その飲み物を一口飲む。


「おいしい…ぞ」


それでいて回復効果がある…。


ありがたい。


これで早く動けるようになりそうだ。