「シル、力を貸してもらうぞ！」


私は、右手に刀が現れるよう、念じた。


「空気中の粒子、集束。


刀状に形成」


シルがその私の意志を感知し、意志力エネルギー変換システムを起動、そのエネルギーを使い、粒子操作を行う。


ブゥン。


私の手に、粒子で作られた半透明な刀が出現した。


良い感じに、粒子が振動している。


以前と比べ、ほんの少しだけ刀身が太くなったように見える。


強そうに感じる。


私の意志力が、成長したからだろうか？


「グゥゥゥ！」


それを考えている暇はなさそうだ。


レアダニが、8本の脚をうまく使い、草木、岩のある複雑なアマゾンの地形を物ともせず、近付いてくる。


そして、障害物がない所まで移動すると、急に加速し、向かってきた。


スピードが速い！


まともに受け止めたら、ふっ飛ばされるぞ！


私はそう感じ、慌てて左へ跳躍した。


私の右を、重たい音を出しながら、レアダニが通り過ぎた。


ドォォォン！


レアダニがアマゾンの大木に衝突、


ビシィィィ！


大きな音を立て、木が倒れる。


凄い突進だ！


避けられて良かったぞ！


直撃を受けたら、私が倒れていた。


レアダニの方を見ると、木に刺さった状態で止まっている。


今が攻撃のチャンスに思える。


そう思うや否や、私はレアダニに向け、走りだした。