「レアゲンが進化を…？


ヤ…ヤバいぞ。


今まで襲撃してきた、どのレアコアの欠片も、


進化することで…格段に強くなったのだ。


ただでさえレアゲンは強力なのに、


今以上に強くなったら…」


私は体を震わせた。


「…！


ゲンゴロウ型が進化を終え、動き出した。


急速にこちらに向かっている」


私は慌てて目を凝らして洞窟の奥を見た。


「レ、レアゲン、来るのか。


一体、どのような進化を遂げたのだ」


潜水艇が放つ光の範囲内に、まだレアゲンの姿はなかった。


あの暗闇の先に、猛スピードでこちらに迫るレアゲンが…。


は…果たして私は…、


進化後の、より強力になったレアゲンの攻撃を防ぎ切れるのか…。


く…臆するな、私よ！


同じように盾を振動させたり、飛ばしたりして、レアゲンを遠くに弾いてやるぞ！


…！


洞窟の奥で、一瞬、銀色のきらめきが見えた。


き…来たようだ、レアゲンが。


ゴ…！


暗闇の中から、凄い勢いでレアゲンが飛び出てきた。


川底すれすれを泳いで、こちらに接近している―


い…いや違う。


レアゲンは泳いで、こちらに近付いてきているのではない。


川底を走って…こちらに向かってきている！


そ、そうか、進化し、


今までのレアコアの欠片と同じように、2本脚で立ち上がれるようになったのだ。


後ろの2本脚で立って、川底を走っている。


は…速い。


泳いでいた時よりも、数段、速度が上がっている。


その時でさえ私は波動を当てることが出来なかった。


それなのに、あの速度で水中を駆け接近されたら、


波動を当てるのは、とてつもなく不可能に思える。


それに、盾で攻撃を受け止めることも容易ではなさそうだ。


構築が間に合わなかったり、弾き飛ばされたりしそうな程の勢いがある。


く…レアゲン、恐ろしい進化を遂げた。