粒子の波動の直撃を願った、


その時、


レアゲンがくるっと頭を下にして、


グゥン！


後ろ脚で強く水をかいて浮上の勢いを消した。


そして止まると同時に、


グゥン！


さらに後ろ脚で水をかき、潜る。


左斜め下方向へレアゲンが凄い勢いで沈み―


波動の進路上から外れる！


波動がレアゲンのすぐ横を通り過ぎ、


そのまま上がって、


バシャン！


川の外に出る。


そして、


ドォン！


洞窟の天井にぶつかって鍾乳石を砕き、消滅した。


に、2発目も避けられてしまった…。


残ったのは3発目だけになってしまったぞ！


次、避けられたら、また潜水艇のそばまで接近されてしまう。


今、レアゲンがいるのは、ほんの十数m先の川底なのだ。


なんとかして当てないと！


行け、波動！


ブ…！


極小の大きさであった3発目の波動が3倍ほど大きくなり、


グゥン！


レアゲンに向かった。


どうすれば当てることが出来るだろうか。


レアゲンの泳ぎ、かなり俊敏なのだ。


後少しのところまで波動を接近させても、当たる寸前で鋭く泳ぐ方向を変えられ、


ことごとく回避されてしまっている。


このままでは3発目も同じように回避されそうだ。


…波動が大分、レアゲンに接近した！


い、一か八かだ。


避ける方向を予測して波動を曲げるぞ。


今、レアゲンは1発目の時と同じように、


川底すれすれを泳いでこちらに向かっている。


その時、レアゲンは上に泳ぐ方向を変えて避けた。


今度もそのように避けると予測し、


レアゲンが動いた瞬間に、真上に波動を曲げるぞ！