レ…レアゲンが来る。


で、出るのだ、刀よ！


ブ…！


私の右手に周囲の粒子が集まり、半透明の刀が形成された。


直後、


「グゥ！」


ダッ！


レアゲンが私の頭上に跳び上がって右の後ろ脚を振り上げ、


降下してきた！


レアゲンの全体重が加えられた、かかと落としだ！


受け止めたら、とてつもなく重たそうだぞ！


私は慌てて左に跳躍した。


ブゥン！


私のすぐ右を、振り下ろされた後ろ脚が通り過ぎ、


ドォン！


床を激しく叩いた。


床の表面が砕け散って、潜水艇が揺れる。


着地した私は左へとバランスを崩し、


ドン！


左肩から壁にぶつかった。


右に倒れそうになるが、片膝をついてこらえる。


き…強力な一撃だった。


回避出来て良かった…ぞ。


しかし…、やはり床が揺れ、闘いにくい感じだ。


バランスを崩してレアゲンの前に倒れないよう注意しなければ…。


私は顔を上げ、レアゲンの方を見た。


「グゥ…」


揺れてもバランスを崩すことなく、私に向かって歩いていた。


レアゲン…、2本脚で立って歩いているのに…。


かなり平衡感覚が優れている…ぞ。


…いかん。


悠長に構えている場合ではない。


このままここに座っていたら、またかかと落としをされてしまう。


その攻撃で潜水艇が大きく揺れたら、今度こそ床に倒れ、


レアゲンから痛い一撃を食らってしまう。


そうなる前に…、私の方から攻撃を仕掛けに行くぞ！