「グゥゥゥ！」


ビシャァァァ！


レアアメンが咆哮を上げながら、再び、こちらに向け、すべり出した。


近付けさせないために、早めに迎撃だ。


当たれ、波動！


ブゥン！


私は右手を素早く前に突き出し、波動を放った。


水しぶきを上げながら、レアアメンに向かって飛んでいく。


「グゥゥゥ！」


ビシャァァァ！


レアアメンが、左に大きく旋回して、避けた。


今度は、3連発だ！


私は右手を思い切り、前に突き出し、波動を放つ。


ブゥン！


ブ！


ブ。


レアアメンに向かって、中、小、極小の、大きさの違う3つの波動が飛んでいく。


「グゥゥゥ！」


ビシャァァァ！


レアアメンが、中くらいの大きさの1発目を右に急旋回して、避けた。


大きく、避けられてしまった。


2発目と3発目で、挟み撃ちにして当てるぞ！


私は、挟み撃ちになるよう、2発目を大きく右に、3発目を少しだけ右に動くよう念じた。


ブ…。


ブ…。


2つの波動が、右に角度を変える。


しかし、私の念じた通りに、曲がらなかった。


2つとも大きく右に曲がってしまった。


そんな、失敗した…ぞ。


先程、刀を消してしまい、脚で頭を叩かれた時もそうだったが…、2つ以上を同時にコントールするのは難しいようだ。


「グゥゥゥ！」


ビシャ！


レアアメンが急停止した。


2つの波動が、右を通り過ぎる。


くっ。


簡単に避けられてしまった。


…いや！


まだだ！


3発目がそれほど離れていない。


戻って、当たれ！


ブ…！


消滅しそうになっていた3発目が、息を吹き返して中くらいの大きさになり、


ドォ！


レアアメンの背中に当たった。


「グッ！」


ビシャン！


レアアメンが前に倒れる。


よし。


当たったぞ！