私は、頭を襲った衝撃に耐えられず、前のめりになって、倒れた。


何が…起こったのだ？


私はうつ伏せの状態から、上を見上げた。


先程まで私の頭があった高さに…、


レアアメンの脚が！


なぜなのだ。


私は粒子の刀で、その脚を受け止めていた。


それなのに、なぜ、脚がその刀を素通りし、私の頭を叩いたのだ！


確かに私は刀を構えていた…、


…そんな！


私は自分の右手を見て、愕然とした。


なぜなら、そこにあったはずの刀が消えてしまっていたからだ。


左手で粒子の波動を放とうとした時に、消滅したのか。


なぜ、そんなことが…。


そう…か。


分かったぞ。


粒子の波動を放とうと意志を高めた時、刀の方に意識を向けていなかったからだ。


そのため、維持する力が不足し、刀が消えてしまったのだ。


「グゥゥゥ！」


…いかん！


ここで倒れている場合ではない。


レアアメンが4本、全ての脚を振り上げているぞ！


凄まじい威力で、叩かれてしまう！


動かなければ。


駄目…だ。


頭を叩かれた衝撃で、フラフラする。


動けないぞ！