ほっとしている場合ではなかった。


今、私はレアアメンの後ろ脚に、頭上から押され、動けない状態なのだ。


押しつぶされないよう、堪えている。


なんとか…しなければ。


レアアメンの方を見ると…体が震えてくるぞ。


現時点で、水が放たれることはないと判断したのだが、本当にそうなのだろうか、と感じるのだ。


こちらを向いた口から、今にも放たれそうに思えてくるのだ。


そう感じるのは、何度も水の攻撃を食らい、口から水が放たれるというイメージが私の脳に焼きついたからであろう。


また、他の3本の脚も…攻撃してきそうだ。


届く間合いなのだ。


水の攻撃より、こちらの方があるだろう。


攻撃がきたら、ヤバい。


今の私は、回避が大きく出来ない状態なのだ。


体をひねることぐらいしか出来ない。


体の中心を狙ってきたら、もろに攻撃を食らってしまうぞ！


早く、距離をとらなければ。


しかし、どうすれば…。


力で押して…脚を弾くか。


私は試しに、レアアメンの脚を刀で、優しく押してみた。


「…グ。


グゥゥゥ！」


すぐさま反応され、押し返された！


高い瞬発力と、脚力…だ。


私が全力で脚を弾こうとしても、それ以上の力で素早く対抗されそうだ。


うまく逃れられない感じがしてくる…ぞ。


では、どうすれば…。