ビシャァァァ！


レアアメンが、凄い勢いで、右方向へ動いている。


まだ…放てない。


私の動体視力が、その動きにちゃんと、ついていけていない。


今放っても、狙いが外れそうだ。


ビシャァァァ。


右斜め手前へ移動の方向を変化させた。


若干、速度を緩めている。


もう少し速度が落ちれば…。


ビシャ。


動きが止まった。


今だ！


飛べ、粒子の波動よ！


私は右手を前へ突き出し、粒子を放った。


ブゥゥゥン！


水しぶきをあげ、レアアメンに向かって、粒子の波動が飛んでいく。


先程放った時は、距離があったが、


今度は至近距離だ。


当たりやすい感じがしてくるぞ。


出来れば、戦闘は長引かせたくない。


川が波をたて、イカダの床が揺れ動いているのだ。


シルがその場で、イカダの航行を止めているが、それでも時々、大きな揺れがある。


こけないために、常時、バランスを取る必要があるのである。


その状態で、長時間戦うのは、厳しいと感じる。


…なんとか、あの粒子の波動を、


当てたいぞ！


うおお！