私は、苦悩した。


臭いを取る別の方法は…。


…。


今から自宅に帰り、風呂に入る…か。


それは…、


いけないぞ。


体が臭くなる度に、戻っていたら、アンデス山脈にある遺跡に、到着出来ないように思える。


アンデス山脈へは距離がある。


到着前に臭くなってしまう可能性が高いのだ。


何度もこのアマゾン川を行き来することになるであろう…。


では、臭いを我慢する…か。


…それも、いけないぞ。


臭いは、私の眠りを阻害するだろう。


その結果、睡眠不足に陥ってしまう。


それは危険な状態だ。


運動神経に影響を与える。


もし、そんなコンディションの時に、レアコアの欠片が現れた場合、


うまく応戦出来ず、敗北を喫することになろう。


では、どうしたら良いのだろう…か。


…くっ。


出てこない。


おとなしく、シルに消臭をお願いするしかないのか？


変を感じながら、それでも、シルに臭いの原因物質を取ってもらうしかないのか？


それで良いのか、私よ！


私は何も思いつかない自分への憤りから、立ち上がって、跳ね、ドームの壁に、はりついた。


そして、こうべを垂れた。