ふわぁぁぁ…。


私は、あくびをした。


大分、眠たくなってきた…ぞ。


夕食をとってから時間が経っている。


疲れもたまっている。


そろそろ眠るぞ。


私は、ドームの端にあった毛布を取り、横になろうとした。


…待てよ。


私は、その動きを止めた。


眠る前に解決しなければいけない問題があることに気付いたのだ。


先日、それにより私は、苦しめられた。


眠りを阻害されてしまったのだ。


それは、


私の体の…臭さだ。


自然の厳しさと、レアコアの欠片との激しい戦闘、そして時間が、私をとてつもなく臭くしたのだ。


今日は、川の水を大分かぶっている。


2体のレアコアの欠片と戦い、長距離の移動をし、汗をかいてしまっている。


問題が発生する可能性を否定出来ない。


私は、鼻を左肩に近付け、自分の臭いを嗅いだ。


…む。


これは、


危険に…思える。


眠る前に、自分の臭いを取っておかなければヤバいぞ…。


昨日は、シルがその問題を解決してくれた。


臭いの原因物質を休憩ドームの外に飛ばしてくれたのだ。


同じことをシルに頼む…か。


私は、横を向いて、シルに伝えようとした。


…。


その口が、


途中で止まった。


シルの姿を見たからだ。


体を少し浮かし、目をつぶって光っている、少女の姿を。


女の子…だ。


それを思った時、私の心にためらいが生まれたのだ。


頼んで…、


良いのだろうか…？


情報提供データベースといっても、見た目は普通の少女なのだ。


少女に体の消臭を頼むのは、一般的に行ってはいけないように思える。


街角の少女に言った場合、限りなく変態がある…ぞ。


シルは、うなずいてくれそうに思えるが、何か頼みづらい…。


しかし…、


お願いしないと大変なことになる。


私の体が、極限にまで臭くなってしまうのだ。


…くっ！


私は…、


どうしたら良いのだ！