休憩ドームでの朝食後、


「おはよう、コウ。


聞いて欲しいことがある」


ドームの端で、目をつぶり浮かんでいたシルが突然話しかけてきた。


「おはよう、シル。


何だろうか？」


「ナノイー発生機」


「ナノイー発生機？」


「そう。


今、投影する」


彼女はそう言うと、手を前にかざした。


幻想的な光があふれ、ドーム内を舞った。


そして集束し、ホログラフィが現れた。

Panasonic ナノイー発生機 ホワイト F-GME03-W

「これ。


ナノイーを発生させ、花粉、ウイルスの抑制や、消臭を行うことが出来る機械」


「ナノイー？


初めて聞く…。


一体それは何なのだ？」


「電気と水分で構成された微粒子。


花粉やウイルス、ニオイ物質を分解する能力を持つ。


空気中の水分をナノイー発生ユニットに集め、高電圧をかけることにより発生」


「おお！


凄い機械だ！」


私は、日本に住んでいた時、花粉症に苦しめられた。


風邪にも苦しめられた。


そして、自分の部屋の臭さにも苦しめられたことがある。


それらの苦しみを軽減する効果があるのだ。


ありがたい機械と言えるだろう。