朝食を食べてから時間が経ち、お腹が大分落ち着いた。


休憩ドームの居心地が良いので、もう少しゆっくりしていきたい気持ちになってしまうが、レアコアの欠片の襲撃を考えると、そうは言っていられない。


気を引き締め、次のアマゾンの遺跡に出発だ。


「シル。


もう行こうと思う」


私はシルに言った。


「了解」


彼女はそう言うと、空中を浮かびながら休憩ドームをすり抜け、出て行った。


「くぅん」


犬型食糧配給システムのクーは、寝そべっていたが、そう鳴くと、ゆっくりと消えた。


私のジャケットの内ポケットに入っている意思石へと戻ったのだ。


私は休憩ドーム内に置いてある靴を履き、扉を開け、外へ出た。


蒸し暑いアマゾンの風が私を包む。


暑い…。


厳しい環境が、私を出迎えだ。


「休憩ドームの分解を開始」


彼女の言葉とともに、休憩ドームが消えていく。


ドーム構築に使われた粒子が、解放され、空気中に返っているのだ。


跡形もなく消えた。


「次の遺跡まであとどれくらいかかるだろうか？」


「あと少し。


おそらく今日の昼頃には、到着可能」


「そうか…」


そこに力石の1つがある。


それによりシルの力が高まるのだ。


レアコアをなんとかするのに必須なものと言える。


レアコアの欠片が襲ってくる前に手に入れたい。


「コウ。


遺跡へ向かう」


「ああ、行こう」


私は前に歩を進めた。