休憩ドーム内での夕食後。


「そういえば、シルは昔、何をしていたんだ」


シルは、はるか昔の古代人が生み出した情報提供データベースだ。


その時代において、彼女が実際に何をしていたのか気になったのだ。


「私は、今で言う図書館に近い役割を持っていた。


古代人は、疑問の解決をしたい時や、勉強をしたい時、


話を聞きたい時、私に集まった」


「なるほど…」


彼女は多くの情報を持っている。


分からないことがある時に彼女に聞けば、疑問の解消も容易だろう。


勉強もホログラフィを使って分かりやすく教えてくれそうだ。


暇な時に彼女の所に行けば、小説のような話を聞くことも出来たのだろう。


しかも、ホログラフィ付きだ。


面白そうである。


情報提供データベース。


ありがたいシステムと言える。


それを普通に生活に取り入れていた古代人をうらやましく感じた。