昼食が食べ終わった。


お腹がいっぱいだ。


これで午後もしっかり動き回れるぞ。


「コウ。


まもなく洞窟、抜ける。


洞窟の外、アンデス地方」


シルが振り返って私に言った。


顔を上げると…、


暗闇の先に光が見えた。


「おお…、


あれは洞窟にさしこむ太陽の光…。


良かった…ぞ。


ようやく洞窟の外に出られる。


いよいよ…、


アンデスの地に辿り着くのだな」


思い出してみると、ここまで来るまでに本当に色々なことがあった。


シルのいた遺跡でミミズ型のレアコアの欠片に襲撃され、


レアコアを倒すために旅に出ることになったのだ。


レアコアのいる地下遺跡へ入るためのキーを入手するために、


二ヵ所の遺跡を巡った。


先に到着した遺跡は立体映像で作られた木の中にあり、


その次の遺跡は激しく流れるアマゾン川の底にあった。


そのどちらも超古代文明のテクノロジーの高さを感じさせる、


すごい遺跡だった。


道中は様々なレアコアの欠片に襲われた。


レアコアケラ、レアコク、レアダニ、レアダン、レアアメン、


そして、先程闘ったレアゲン。


どの欠片も特異な力を持っていて、凄まじく強力だった。


アマゾンを移動するのは困難であったが、


シルのサポートにより、大分楽になった。


休憩ドームを構築し、安全で快適に休めるようにしてくれた。


アマゾン川をさかのぼれるイカダを準備してくれて、


南米大陸を一気に横断することが出来た。


犬型食糧配給システムのクーとの出会いもあった。


クーのおかげで空腹で困ることがなくなった。


厳しい戦闘で傷ついても、


栄養満点なドリンクを生成してくれて、回復を行うことが出来る。


シルとクーは本当に頼りになる存在だぞ。


…もうすぐ洞窟の外に出る。


アンデスの地では一体どんなことが待ち受けているのだろうか。