レアゲンと潜水艇との距離、残り数m―


た、体当たりをさせてたまるか！


出るのだ、盾よ！


レアゲンの頭が潜水艇の壁に到達する寸前、


ブ…！


双方の間に粒子が集まって大きさ1mの半透明な盾が形成され、


バァァァン！


レアゲンの体当たりを防いだ。


その衝撃で、


ゴ…！


潜水艇が激しく揺れる。


ぐっ…！


私は倒れないよう姿勢を低くしてこらえた。


た、体当たりを防ぐことが出来た。


だが、安心してもいられない。


すぐにレアゲンが盾に圧力をかけてくるかもしれない。


先程は危うく盾が破壊され、潜水艇が大打撃を受けるところだった。


またレアゲン、圧力をかけてくるだろうか。


私は顔を上げた。


「グゥ…！」


またレアゲンが、圧力をかけていた…ぞ！


ミ…シ、ミシ！


その押す力で盾がきしみを上げている！


ミシ、ピ…シ！


ひび割れ始めてきているぞ！


割れる前に、早く補強しないと！


丈夫になるのだ、盾よ！


ブ…！


周囲から粒子が集まって盾に付着する。


ミシ、ミ…シ…。


盾からもれていた、きしむ音が静まった。


これで多少は丈夫になったと思うが、レアゲンの泳ぐ力はかなり強く、


連続して圧力をかけられたら、そう長くは持たない。


レアゲンを早く盾から離す必要がある。


よ…し。


先程と同じように盾を激しく振動させて、


レアゲンを弾くぞ！