レアゲンが川底に向かって沈んでいく。


下流へと流されていき、


上流へ潜航している潜水艇との距離が急速に離れていく。


よ…し、成功したぞ、弾くことに。


これで少し時間が出来る。


ほっと安心して盾を保持しようする意志が消え、


ブ…。


盾を形作っていた粒子が水中に散った。


レアゲンの圧力、かなり激しかった。


よく盾を保てられたという感じだ。


再び、あのように圧力をかけられた場合、


盾を破壊されず保持し続けられるか、疑問を感じる…ぞ。


盾を突破されたら、潜水艇の壁にまた衝突されてしまう。


その時に壁にダメージが残ったままだったらヤバそうだ。


レアゲンの体当たりでへこんだ壁…、


レアゲンが再び接近する前に、修復がどれくらい進むだろうか。


私は視線を手前に移し、


レアゲンの体当たりでへこんでしまった潜水艇の壁を見つめた。


おお…。


大分、へこみがなくなってきている。


レアゲンの圧力がなくなり、シルが修復をしやすくなったようだ。


見る見るうちにへこみがなくなっていき…、


壁が完全に元の状態に戻った。


ありがたい、レアゲンが接近する前に、シルが潜水艇を完全修復してくれたぞ。


これで劣勢を立て直せた。


次からのレアゲンの攻撃は防ぎ切り、


危なげなく洞窟の外まで行きたいところだが…。


…！


レアゲンが接近してきている。


川底すれすれを凄い勢いで泳いで向かってきている…ぞ。