「おお。


そうか。


お願いするぞ」


私はシルをまぶしい目で見つめて言った。


こんなに川が難しくなったのに、


危なげなくイカダを航行してくれている。


頼もしいぞ。


「くぅん」


私がそう思っていると、クーが鳴きながら、私のそばにやってきた。


シベリアンハスキーに似た犬型食糧配給システムのクー。


座り、つぶらな瞳で私を見つめる。


私の朝食を作りにきてくれたのだ。


クーもまた頼もしい。


空腹から私を守ってくれる。


「おはよう、クー。


朝食を頼むぞ。


食べたい朝食のイメージを…受け取ってくれ」


私はクーに向かって、念じた。


「わん！」


了承してくれた。


「くぅ～ん、くぅ～ん、くぅ～ん」


周囲に存在する、栄養のある物質を集めて、調理を開始する。


「わん！」


完成したようだ。


ブ…。


私の前に、ご飯と、具が豊富に入ったみそ汁、緑茶が現れた。


ご飯を一口食べた後、みそ汁のお椀を手元に持ってくる。


このみそ汁には、ワカメ、ねぎ、ホウレン草、エノキダケ、ナスがぎっしり入っている。


栄養満点だ。


食べて今日も一日頑張るぞ。


ズズゥー。


パクパク。