刀が右から、中脚に叩かれた！


凄い力だ！


左へ、体が持っていかれる！


ヤバい！


このままだと横に倒れてしまう！


倒れて、レアアメンに間合いを詰められたら、脚の攻撃をかわすことが困難になるぞ！


受け止めて押さえつけられ、身動きが取れなくなるのは避けたい！


倒れて、たまるか！


刀よ！


浮き上がれ！


その私の意思に従い、右手の刀が、浮上を始める。


それに引っ張られ、倒れそうになっていた私の体が、バランスを取り戻した。


刀のコントロールを解き、右に少し回転してから、後ろに跳ね、レアアメンと距離を取った。


レアダンとの戦いの際に使用した手だ。


粒子の武器や防具は、波動と同じく、細かな操作が出来るのだ。


「グゥゥゥゥゥ！


グゥゥゥゥゥ！」


レアアメンが、空に向かって、咆哮を上げた。


これは…、


今まで以上に、大きな咆哮だ。


「グゥ！」


バァン！


右の後ろ脚を、床に叩きつけた。


私から少し離れた位置の床だ。


かなり、いきりたっている…。


次の攻撃、激しく来そう…だ。


注意が必要だぞ！