休憩ドームでの夕食後…。


ガサ、ガサァ。


外から草木の擦れる音がした。


ドームの近くに、何か…いるのか？


ガササァ！


先ほどよりも大きく聞こえた。


近付いている…ぞ。


危険生物では、ないだろうか？


レアコアの欠片の襲撃でもない限り、休憩ドームは安全なはずだ。


外から中が見えないとともに、丈夫に作られているからだ。


しかし…、


もしとんでもなく物音に敏感で、


攻撃力の高い危険生物であった場合、どうだろうか？


100%安全だと言い切れないように思える。


私はその不安から外を確認することにした。


ドームの壁に向かって外が見たいと念じる。


外が徐々に見えるようになってきた。


一体、何がいるのだろうか？





こ…この生物は！


カピバラだ！


草むらの中に数頭いるようだ。


ふぅ…。


私は安堵のため息をもらした。


カピバラは危険生物ではないからだ。


草食のおとなしい動物だ。


水辺で暮らし、泳ぎを得意としている。


ドームのそばにいたのが安全な生物で、本当に良かったぞ。