「クー。


緑茶をもらえないだろうか？」


私は犬型食糧配給システムのクーに頼む。


「わん！」


クーが一鳴きすると、私の目の前に緑茶の入った湯のみが現れた。


「ありがとう、クー」


私は一口飲む。


上質な味わいが口の中で広がる。


「良い…ぞ」


「くぅん…」


クーが照れくさそうに鳴く。


クーは超古代文明が生み出した食糧配給システムだ。


緑茶は当時なかったはずだが、うまく生成している。


かなり料理上手な犬と言える。


超古代文明においても、さぞかし活躍していたように思える。


「クーは昔、どんな感じだったのだろうか？」


私は疑問を口にした。


「クーは、今で言うレストランのような食事施設で、食べ物を提供していた」


その私の問いかけにシルが答えてくれた。


「食事時には、多くの人々が集まり、盛況。


特に、子供には、好まれていた」


「そうか。


分かる感じがするぞ」


私はクーを見つめた。


「くぅん、くぅん…」


こんな愛らしい犬が、おいしい料理を食べさせてくれるのだ。


行きたい気持ちが高まるのも無理ないことと言えるだろう。