ザザァァァー。


アンデス山脈に向け、アマゾン川を粒子のイカダがさかのぼっていく。


ドームの中から、外を眺めていると、


「コウ。


輝く物、見つけた」


情報提供データベースのシルが話しかけてきた。


輝く物…、


何だろうか？


「クジャクのペンスタンド」


「クジャクのペンスタンド？」


「そう。


今、投影する」


彼女はそう言うと、手を前にかざした。


幻想的な光があふれ、ドーム内を舞った。


そして集束し、ホログラフィが現れた。

【ジュエリーボックス】クジャク カード＆ペンスタンド(グリーン)　～鳥の置物～

「これ」


「おお…！


クジャクだ！」


日本に住んでいた時に、動物園で、数度見たことがある。


その特徴的な姿に、小さい頃の私は驚かされた。


体が青い光を放ち、羽が扇状に大きく広がった。


私の体を包み込むぐらいの面積があった。


それだけでも驚きだったのだが、


それだけではなかった。


その羽が、鮮やかに輝く目玉模様を持っていたのだ。


幼い私は、その迫力に気圧され、冷や汗を流したものだ。


かなり凄い鳥と言える。


そんな鳥を手元に置き、ペンスタンドに出来るというのか。


「ペンスタンドだけでなく、


カードスタンド、ジュエリーボックスとしても利用可能」


「良い…」


利便性の高い、クジャクだと感じた。