休憩ドームでの夕食後、


「コウ…。


聞いて欲しい。


凄い物、見つけた」


少女型情報提供データベースのシルが話しかけてきた。


いつもより、表情が強ばって見える…。


「くぅん…」


クーも、同じだ。


どうしたのだろうか？


「ドラゴン」


「ドラゴン…？」


「そう。


今、投影する」


彼女はそう言うと、手を前にかざした。


幻想的な光があふれ、ドーム内を舞った。


そして集束し、ホログラフィが現れた。

Schleich シュライヒ ドラゴン

「これ。


ドラゴンのフィギュア」


「くぅん…」


「これは…！


凄いぞ！」


ドラゴン。


最強クラスの生物だ。


その体躯は、巨大であり、強靭な爪、翼、牙、角を持つ。


そして、丈夫な鱗により、体全体が覆われている。


強大な攻撃力と、あらゆる攻撃を弾く防御力を備えた、とんでもない生物だ。


特に、その吐息は、絶大の威力をほこる。


敵対したら最期だ。


壊滅的なダメージを食らうことになるだろう。


そんな強力なドラゴンを、自分の手元に置き、飾ることが出来るのだ。


心強い感じだ。


ありがたいドラゴンのフィギュアと言えるだろう。