昼食を食べてから3時間ほど経った頃、突然、前を行く、シルとクーが立ち止まった。


そして、シルが振り返り、口を開いた。


「遺跡に到着」


「遺跡…。


着いたか」


私は、彼らのいる場所まで行こうと、歩を進める。


草木に覆われていて見えにくかった視界が、突然、開ける。


どのような遺跡があるのだろうか？


私は、前を見た。


「…！


これは！」


私は前を見た瞬間、驚きを隠すことが出来なくなった。


目に映ったのが、遺跡ではない別のものであり、それがかなり迫力のあるものだったからだ。


私が見たのは―


「アマゾン川…」


とてつもなく規模の大きい川である。


流量も、長さも世界トップクラスだ。


かなり大量の水が流れている。


対岸がよく見えない。


その迫力に体が震えた。


「シル。


アマゾン川があったぞ。


しかし、見渡せど、遺跡の方は見当たらない。


本当に、ここにあるのだろうか？」


私は、川から後ずさりし、シルに聞いた。