違和感を感じ、目を覚ました。


おかしい。


何か…おかしいぞ。


私は、辺りを見回した。


しかし、特別変わったところはない。


何だ、この違和感は？


私は、考える。


そして、気付いた。


私が違和感の原因であることに。


私が、臭いのだ。


私の体を見ると、汚れている。


ミミズ型レアコアの欠片の襲撃があった時から、体を洗っていないのだ。


長距離を歩き、汗をかいている。


雨水に足をとられ、ずぶ濡れになった。


そのため、私は臭くなったのだ。


ヤバいぞ、これは！


私は、自分の臭さに戸惑い、立ち上がった。


「どうした、コウ？」


突然立ち上がった私を不思議に感じたのであろう。


シルが、話しかけてきた。


「シル。


問題が発生した。


私が臭うのだ。


しばらく体を洗っていないのが原因だ。


せっかくここまで歩を進めたが、自宅に帰り、体を綺麗にしたいと感じる。


すまない」


私は、シルに頭を下げ、謝った。


「コウ。


問題ない。


この場で、体、綺麗にすること、可能。


私が、コウの体の付着物、除去行う」


「なんと！


お願い出来ないだろうか？」


「了解」


彼女はそう言うと、私に向け、手をかざした。


彼女の体が、やわらかな光を放つ。


私の体から、土や、汚れが浮かび上がった。


彼女が、ドームの外に手をかざすと、それらが外へと消えた。


それとともに、私の体の臭いもなくなった。


「おお！


臭いが消えた。


体がすっきりしたぞ！


これで、気持ち良く眠れそうだ。


シル。


感謝するぞ！」


私は、シルに礼を言い、眠りにつくのだった。