ほっと安堵して、息をはいた時、


ぐぅ…。


私のお腹が鳴いた。


そういえば朝食を食べてから大分、時間が経っている。


洞窟の中で太陽の位置が確認出来ないため、今がいつごろか分からないが、


洞窟に入る前には太陽はそれなりに高い位置にあったように思えた。


どうやら、昼食の時間になったようだ。


「クー。


お腹が空いてしまった。


食事の生成をお願いしたいのだが…」


私はそばで座っていた犬型食糧配給システムのクーに昼食をお願いした。


「わん！」


クーがうなずいて起き上がった。


「では、食べたい食事を念じる。


受け取ってくれ、クー」


私はクーに食べたい昼食のイメージを送った。


「わん！」


了承してくれたようだ。


「くぅ～ん、くぅ～ん、くぅ～ん」


周囲に存在する栄養のある物質を集めて、昼食を生成してくれている。


「わん！」


鳴いた後、私の前に、


ご飯と吸い物と緑茶、そして、大きめなカボチャコロッケが出現した。


「おお…、おいしそうだ。


食べさせてもらうぞ」


私はわかめとシイタケ、タマゴの入った吸い物を食べ始めた。


あっさり塩味で口当たりが良く、ものの数分でお椀の中が空になった。


次にカボチャコロッケを口に運んだ。


ふんわりとサクサクしていて、ほのかに甘く、


ご飯とよく合う感じだ。


「良い昼食だぞ、クー！」


「わん！」