ザザァァァー。


アンデス山脈に向け、アマゾン川を粒子のイカダが上っていく。


ドームの中から、外を眺めていると、


「コウ。


勉強になる物、見つけた」


情報提供データベースのシルが話しかけてきた。


「勉強になる物？


何だろうか」


「今、投影する」


彼女はそう言うと、手を前にかざした。


幻想的な光があふれ、ドーム内を舞った。


そして集束し、ホログラフィが現れた。

お茶を飲んでるだけなのになんだか頭が良くなるマグカップ やさい マグカップ DM2571

「これ。


野菜のイラストと、名前が表面にプリントされた、マグカップ」


「おお。


これは勉強になる感じだ。


イラストの横に、野菜名が漢字表記されている。


食事中に、知らず知らずのうちに覚えることが出来るぞ。


野菜の漢字は難しい。


国語の授業で、かなり泣かされた。


ありがたいマグカップだぞ」