地面が迫ってくる。


背中を強打するのは避けたいぞ！


レアダニ戦の時のように、身動きがとれなくなってしまう。


しかし、勢いが凄い。


粒子の盾を背中に出しても、衝撃を抑えきれない！


…待てよ。


もしかしたら。


私は思い付くや、現れた盾を右手に固定させる。


そして、動くよう念じた。


視界が、ドーム天井から、横へと移り始める。


盾に引っ張られ、体が時計回りに回転しているのだ。


右腕が下となった。


さらに、落下速度が遅くなる。


盾に上に動くよう念じているためである。


ザザァー。


盾が装着された右腕から地面に落ちる。


強い衝撃は、ない。


私は、立ち上がり、レアダンと距離をとった。


粒子の波動を放った時に思ったのだが、粒子は、意思に従って忠実に動いてくれるのだ。


外れないか心配して放った粒子の波動であったが、レアダンにしっかりと当たった。


自分で無意識に方向修正しているからである。


それが出来るのだったら、粒子の盾を動かし、衝撃を緩和させることも可能なのである。


…考えている場合ではない。


レアダンが向かってきたぞ！