私は、後ろに跳び、レアダンと距離を置いた。


うまく攻撃出来たように思える。


力のこもった斬撃だ。


倒すことが出来た…か？


私は、レアダンを見る。


「…ぐぅ！」


動かなかったレアダンが、顔を上げ、鳴いた。


そんな！


全然、大丈夫そうに見える。


しかし、なぜだ。


大きいダメージを与えられたように思えたが…。


私は、レアダンを注視する。


そして、気付いた。


レアダンの頭が、少ししかへこんでいないことに。


丈夫な殻だ…ぞ。


「攻撃が効かなかった…」


私は、ショックのあまり、声をもらす。


「コウ。


レアコアの欠片を倒すには、体内の核に損傷を与える必要、あり」


その場で立ちつくす私に、シルが言った。


「そう…か。


なっ！


とてつもなくヤバいことを聞いたぞ！


先程の攻撃は、私の精一杯だった。


あれで駄目なら、核にダメージを与えるのは困難に思える！」


「ぐっ！」


驚愕する私に、レアダンが体を揺さぶり、威嚇するのだった。