私は、遺跡の入り口をくぐる。


広い空間の先に、1つの部屋がある。


その前で、シルとクーが待っていた。


「力石施設とは、様子が違う。


一体、何の目的で建てられたのだろうか？」


私は、辺りを見回しながら聞いた。


「居住。


この建物の持ち主は、開発者だったため、開発拠点の1つとして利用していた」


「開発者…」


「そう。


レアコアの封印をした人。


彼は、レアコアを封印後、その建物に入るためのキーを各地に分散した。


ここがその一つ」


シルは、そう言うと、部屋の中へ一歩入った。


そして座り、床に手をかざした。


周辺の床が金色に光り、キラキラと細かな物が浮かび上がってきた。


キーである。


2つ目だ。


これを10集めれば、レアコアが封印されている地下遺跡へ入る鍵となるのだ。


「キー、取得完了」


彼女は、そう言い、立ち上がった。


よし。


目的が達成された。


川底から上がり、ホッとしたいぞ。